本の題名は「研究開発テーマの探索と評価の実際」社会法人企業研究社 1990年
Amazonで探したら無かったですよ。orz
10社程度の企業が自社の研究開発体制について、各テーマにしたがって述べた本です。少々古いのですが、現在の研究開発にも通じるエッセンスがあったっと思います。
例えば、「3年後にドカン! よりも、1年ごとにポロポロと成果が出る方が好まれる」「長期間かかっているものは大抵ダメ、基幹研究でない限り切る! (目安は研究3年, 開発2年)」等々。
他にも、どのような場合にテーマ変更を示唆した方が良いのか、について書かれていた「人員が減ったとき」「本人がやる気を無くしているとき」「行き詰まり感が出ているとき」とか、その場合にどう止めさせるか、なんかも興味深いところです。
特に、行き詰まり感があるときは「しばらく精一杯やらせてみて、自分から止めるといわせるのが一番良い」といった意見などは、私たちの研究室でも実践できればいいなと思います。もっとも、学生生活という限られた時間ではその期間が取れなかったり、自己判断の基準ができていないために自分からは止めると言えなかったり、といったことが起こるので、この部分のサポートは先生や先輩方がサポートするべきところです。
また、全部に共通していわれているのが、テーマの事前選定の重要性です。研究室でも良く話題になりますが、事前の調査の少ないテーマや、そのテーマの善し悪しを判定できる人がいないテーマは大抵失敗している気がします。また、テーマ自体は良いのですが、それに対してヒューマンリソースがたりない場合も失敗している気がします。方法があまり書かれていなかったので、他の本で補完予定ですが、何かしらの方法や基準を見つけて導入することは、研究の成功への必要条件だと思います。これは、個人に対しても、集団に対しても、どちらでも必要になるものでしょう。
以上、簡単な感想でした。
この本、実は大学の図書館にあったのをたまたま見つけて読みました。
追記:
出てきた中ではリコーと中央研究所、豊田が魅力的でした。
もっとも90年のものなので今は大幅に変わっていると思うので、再調査が必要ですが。
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